改正FIT法についてエネルギー対策課に聞いてみました~低圧編

改正FIT法とは?!

今、FIT法が改正されるという交付がされており、太陽光発電事業者の皆さまからも


「いったい、来年から太陽光事業はどうなるの?」

「改正FIT法のことはよく聞くけど、実際いつから始まるの?」

「FIT法が改正されたら、今稼働している設備にも適用されるの?」

「業者によって全然言っていることが違う。本当のところが知りたい」


というご質問を数多くいただいています。

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確かに、経産省のHPにも「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令」についてというページがありますが、長い文章でなかなか読み解きにくいという印象を受けますし、細かなところまでは明言していない部分もあるため、具体的に何がどうなるのかわかりにくいと思います。


そこで、改正FIT法というのはどういうものなのか?

近畿経済産業局の、エネルギー対策課の方に電話で直接質問いたしましたので、その時のQ&Aをここで公開したいと思います。

なお、下記からの情報は全て低圧設備について問い合わせたものですので、高圧設備はこの限りではない旨、ご承知くださいませ。



質問①!~改正FIT法はいつから始まるのか?

【質問】
改正FIT法の施行はいつからですか?

【エネルギー対策課 様】 
この法律は平成28年7月29日に交付し、施行は平成29年4月1日からである。


つまり、改正FIT法は来年度から始まる、ということですね!


質問②!~保守点検及び維持管理するための体制とは?

【質問】 
「発電設備を適切に保守点検及び維持管理するための体制を整備し、実施する」とあるが、低圧設備を維持管理するための体制とは何を指しますか?

【エネルギー対策課 様】
1、低圧設備においても、フェンス設置が義務化される可能性がある。
2、設備認定申請画面に「事業計画」を入力する項目が増える予定。
3、現状も、設備認定申請時に「メンテナンス体制」を入れる項目があるが、今後は更にしっかりとしたメンテナンス体制があるか確認していく。


【質問】
フェンスとは、高さ・材質に定めはありますか?

【エネルギー対策課 様】
今の所は定めていない。だが今後、定める可能性はある。

【質問】
「事業計画」とは、どこまで細かな内容になりますか?
また、「メンテナンス体制」とは、どこがメンテナンスを実施する想定ですか?各機器のメーカーですか?それとも販売店ですか?

【エネルギー対策課 様】
こちらの細かな内容についても、まだ確定していない。
追っての通達を待ってほしい。



と、いうことで、まだ細かなところまでは定まっていないようですね。

この中でも、低圧設備のオーナーさんにとって直接影響してくるのはフェンスの部分かと思います。
フェンスについての情報が入りましたらすぐに当HPで公開していきたいと思います。




質問③!~事業者情報を記載した標識が義務化される?

【質問】
「外部から見やすいように、事業者情報について記載した標識を掲示すること(20kw未満の設備を除く)」とあるが、どのような標識になるのですか?

【エネルギー対策課 様】
標識に記載内容や標識の大きさはまだ未定。
追っての通達を待ってほしい。

【質問】
この標識はだれの情報を記載するのですか?
販売店ですか?
施工店ですか?
オーナーですか?

【エネルギー対策課 様】
オーナーの情報を記載していく方針。

【質問】
今までのオーナーさんがそのような標識を設置されていることは稀だと思うのですが、それは過去のオーナーさんも遡って義務化されますか?

【エネルギー対策課 様】
まだ決まっていない。
もちろん、過去案件も全件設置してもらう可能性がある



な、なんと!
これは驚きです。
個人で運営されているオーナー様の中には自分の情報を開示したくない方もいると思うのですが・・・。

問題は過去に遡って適用されるのかどうなのか?
どこまでの情報を記載しないといけないのか?

これも、まだ決定していないとの事ですので、引き続き注目です。






質問③~発電を的確に計測できる構造とは?

【質問】
「発電する電気の量を的確に計測できる構造であること」とありますが、これはモニター設置や遠隔監視装置が義務化されるということですか?

【エネルギー対策課 様】
もちろんその可能性もゼロではないが、おそらくそこまでの義務化はないと思う。
現状、電気メーターで事足りている。


これは、今現在モニターなしで運営されているオーナー様には朗報ですね。(まだ確定ではありませんが)
これも、確定情報が出ましたら追って公開いたします。




質問④~架台設計規格が設けられる?!

【質問】
その他、改正FIT法になって今までと大きく変わる部分はありますか?

【エネルギー対策課 様】
架台の設計基準方針が定められることになると思う。

【質問】
それは、定められた設計基準に合わせた架台の設計が義務付けられるということですか?

【エネルギー対策課 様】
明確に規定したものを義務付けるものではおそらくない。
あくまでも方針(ガイドライン)の制定にとどめる予定。
ただし、設計書などの資料の提出を規定する可能性がある。


なるほど、これは賛成です。
街中を走っていても、見るからに危うい設計の設備も見かけますからね。
長い目で見ればオーナー様にプラスになる制度ではないでしょうか?





まとめ

以上が、弊社が直接エネルギー対策課に確認した内容でした。
対応くださったエネルギー対策課様、細かな質問にも丁寧にお答え下さり、誠にありがとうございます。


さて、改正FIT法によって低圧設備のオーナー様が影響を受けそうな部分をまとめますと、

①低圧設備にもフェンスの設置が義務付けられる可能性がある。
②設備事業者(オーナー様)の情報を記載した標識の設置が義務化される可能性がある。


の2点かと思います。

今後も弊社では改正FIT法に関しては調査を続けますので、新情報が集まり次第、公開していきます。
また、ご不明点などございましたら、お気軽に下記のフリーダイヤルからお問合せください。