太陽光モジュールの信頼性評価について

出力
太陽光モジュールを設置しようとする時、耐用性や投資回収期間が気になると思われます。

欧州などでは、20年~25年の投資回収期間(コスト補填期間)が標準とされていますが、
世界的に使用されているIECの性能認証規格(61215/61646)では、それが評価できるだけの試験内容になっていません。

そのため、現在は長期信頼性を適切に評価するために、
新たな国際規格に則った試験方法の開発が望まれている状況です。

試験方法の開発には、20年から25年に亘って、
太陽電池が実際の使用環境で受ける条件をできるだけ忠実に加速再現したものとする必要があります。
また、短時間・低コストの試験ですむように工夫する必要があります。

NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託を受け、
日本各地のさまざまな設置条件下で太陽電池の屋外暴露データの収集をしているJET(一般財団法人電気安全環境研修所)では、
1991年からの暴露データを蓄積し続けています。

国内5箇所の屋外暴露試験設備で測定されたソーラシミュレータのデータによると、
シリコン結晶系モジュールについては、出力低下率が年間平均で0.1%~0.3%(20年間で2~6%)にとどまっています。
現状で許容限度とされている低下率(20年間で20%)を、大きく下回る良い結果となっています。
屋外暴露試験施設

沖縄宮古島海岸地域
千葉県銚子市
沖縄県宮古島市内陸地域
佐賀県鳥栖市

またJETでは、新たな屋外暴露試験設備や屋内試験設備などの測定設備の導入や、
アジア基準認証推奨事業などに取り組んでいます。

フラウンホーファー社が行ったPID試験結果についてはこちらをご参照ください
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